ホゾ組は古来の伝統工法でダボは量産化にともない生まれた新しい工法。
「ジョイントはホゾでないとマトモな物は出来ない」と考えてる人も多いと思うけど私はけっしてそうとばかり思ってない。
現に私はダボ構造で作ってる。
オーダーメイドを手がけるようになりホゾ構造も考えたけど総合点でダボ組の方がいいと考えてる。(現時点は)
ダボもしっかり組むにはそれなりのルールがあり、それを守れば十分ホゾ並にジョイント力だ出る。
但し、精密な加工が必須でCNCボール番などがあればいいのだけれど手作業では私は自信ない。
0.2mmほど小さめの穴を垂直に開け、これまた垂直にダボを挿入する、ボンドを入れない時点でも強度を持たせ。ボンドは強力少なくダボの回りに満遍なく行くとどくようにする、これでダボはボンドの水分を吸収して中で膨張する。
この時のボンドの考え方は接着と言うより組んだ状態の保持のために1、2滴として極力ボンド層を無くすようにしたほうがより効く
ボンドが多いほうが、ガッチリする考える人もいるが、私の経験ではこれは間違い。
ダボは垂直の引き抜きに弱いが破断には強いのでデザインには配慮が必要。
じゃ!ホゾなら問題はないかというと、そうとばかりは言えない。
ホゾもしっかりルールを守らないとダボよりもっと始末が悪い。
ホゾのオスに対し、メスをやや小さくして強く打込むとホゾはよく効くが、これで箱組みやイスの枠など組むとわかるが木の癖を直に拾って枠はネジ上がることが多い。
これを回避するために逆にメスに対しオスをやや小さめにしてボンドを多く注入して、枠をならわせてクランプで固めている光景をよく見るが、これではホゾの意味はまったく無いと思う。
ボンドは対応年数があり、木は痩せる、イスなどは一年もすればバレしまいかねない。
ホゾにくさびを打てば回避できるが省いてることも多く見る。
丁寧に時間を掛けてやらないとホゾ構造は品質にバラつきが出やすい。
どちらにしてもチャンとやれば、それなりのものになるが、いい加減ではダメということ。
記述者ー三谷正昭
1953年3月大阪生まれ
歩くこと、サイクリング、 仕事
壁面にピッタリの本棚作り