木材製家具の良さを考えた時
1,質感
2,剛性と軽さ
この二点の特徴は、まだ合板は追いつけないでいます。
木材の質感を最大限に引き出す塗装は染み込ませて固めるオイル塗装が一番良いと思います。
オイルは木材の経年変化に応じてその質感の良さを出してくれます。
亜麻仁油等は年月で黄変することで木材の変色をより綺麗に色ずけるのです。
但し、保護塗膜の性能から考えると汚れ防止程度で弱い、そもそも木材の良い質感をビニール的なもので覆うのでなく木材をむき出しにしてその質感を楽しむものなのです。
木材は人が使って、つく傷なども経年変化と同じようなレベルで味として見ます。
ですから少しの傷でガッカリしなくていいのです、もっと自由奔放に扱われるべきと考えています。
コレに対して合板系は
いつまでも同じ質感で木材に比べ、新品の状態が長持ちします。
どうしても傷が気になる方は木材は避けて合板系のほうが良いかもしれません。
但し、プリントが欠けたり経年でボンドが剥がれたりするとどうしようもなく見難くなることもあります。
私がネット通販に着手した時は、シックハウスやホルムアルデヒド・・・などといった言葉が流行語のように飛び交っていました。
元々パイン系のソリッド板で製品づくりをしていたのでオイルには明るく、すんなりオイル、WAXと言った仕上げにしていました。
しかし、最近はホルムアルデヒド・・などの言葉はトーンが落ちて以前ほど神経質に言わなくなったように感じます、代わりにより実用的で扱いやすい物も市場は求めているようにも思います。
画像は水性ウレタン塗料です。
最近は塗料もかなり進化しています。
先日、撮影用ステージの上塗りで使用しましたが・・・なかなか良い。
テストでウチで使うものに塗ってみたところ、全つや消しなのでウレタン特有のピカピカ感が無く、自然な感じに近いし、シンナー等の溶剤を使わないので環境にも優しいのです。
これからはテーブルトップ・・・等の保護塗膜を希望される方には使っても良いと思います。
私は元々パイン材には肉薄で硬いラッカー塗装が良いと考えていました、但しシンナー等の溶剤を使うので最近は影を潜めています。
この他にも肉薄で硬いセラックニス(ギター等によく使う)も面白い。
セラックニスはメタノールでは解けるが、シンナーでは解けない。
これからはオイルだけでなく、視野を広げて塗装について柔軟に考えてみたいと思います。
記述者ー三谷正昭
1953年3月大阪生まれ
歩くこと、サイクリング、 仕事
壁面にピッタリの本棚作り