オーダー家具を作るにもその作り方には大きく分けて2つあって一般の方はこれをあまりご存じない。
それはデザイン図や設計図と言ったものを入念に行い数値計算を元に作り上げるやり方(NC制作)
- NCとはNumber-Controlの略で数値コントロールのことです
作る前に部材、隙間、接続方法・・といった細部を数値にして設計図に落とし、それに添って格部材を作り最後に全てがピッタリ合うと言うもので家具作りが工業的に発展した工法、加工精度、どの様に完成するかを熟知している必要があります。
もう一方はイメージからおおよそのデザイン図描き、特に設計図と言った物は作らずに各部をすり合わせをしながら徐々に完成させるやり方。
前者は工業的、後者は工房的とも言えるかもしれません。
これまでオーダー家具と言えば後者の工房的なところがその職域を担ってきた、建築業者が窓口になっている事が多い。
一方、工業的なところはハウスメーカー、家具メーカーなどがあり比較的大きいところが多い。
それぞれに一長一短がありどちらがいいとは一概に言えませんがその違いを工房的、と工業的に分けて違いを整理してみます。
工房的
- 道具にあまり設備投資が必要でない。
- 制作物の自由度が高く様々な対応が可能
- 細部の設計図などは必要なくその分労力を省ける
反面、加工に多くの時間が必要、打合せに時間がかかり「おまかせ」となるところも多い。
工業的
- デザイン、設計、工作機器の操作と言った技術が必要で手間もかかるが加工そのものは正確でスピーディーに作れる。
- 普通なら搬入が無理な大きな壁面家具もノックダウン方式(組立て)で作ることが可能
- CAD技術を使いお客さんとの打合せが綿密にできると言ったこともある。
ウチはと言うと設備は工業的、規模は工房的、中途半端なところに位置してる
現在、遠くで行くことの出来ないお客さんにい壁面にピッタリのオーダー家具や本棚を作ることに挑戦中。
記述者ー三谷正昭
1953年3月大阪生まれ
歩くこと、サイクリング、 仕事
壁面にピッタリの本棚作り