2012年6月アーカイブ

和室用の本棚を作りました。

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耐震上で最も重要な事は本棚の背を壁に沿わせることです。

和室に大きな本棚を設置する時はタタミの柔らかさのせいで本棚全体がオジギ(前カガミ)してしまう問題点がある。

これを解決するため底板をベタ敷にして、上手く壁に沿わす事ができるようにアジャスターで側板前部分を持ち上げる事を可能にした。

側板を上げると底板と側板に少し隙間が出来てしまうが、そう気にならない。

内部に埋め込まれた側板を上下させるアジャスターは特殊なもので本を乗せてからでも持ち上げることが出来る。

壁にピタリと沿わせたら上のツッパリ幕板を突っ張ればOK

 

 

 

本屋さんに本棚、納品行って来た。

_IGP4746.jpg 本屋さんと言ってもアートな写真集とかデザインの本とか・・・
一般では見ない洋書ばっかりのおしゃれな本屋さん

本棚の設置するには床が凸凹がきつく壁にピッタリ沿わせるため下に少し工夫した。

本棚を作る前に下見させてもらってたから上のツッパリもバッチリ上手く行った。

 まだダンボールに入った状態の本がイッパイ

これから整理してショップとしてオープンするとのこと

楽しみなのでオープンしたら行ってみたいな。

 

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工房的と工業的 2タイプある家具の作り方

オーダー家具を作るにもその作り方には大きく分けて2つあって一般の方はこれをあまりご存じない。

それはデザイン図や設計図と言ったものを入念に行い数値計算を元に作り上げるやり方(NC制作)

  • NCとはNumber-Controlの略で数値コントロールのことです
    作る前に部材、隙間、接続方法・・といった細部を数値にして設計図に落とし、それに添って格部材を作り最後に全てがピッタリ合うと言うもので家具作りが工業的に発展した工法、加工精度、どの様に完成するかを熟知している必要があります。

もう一方はイメージからおおよそのデザイン図描き、特に設計図と言った物は作らずに各部をすり合わせをしながら徐々に完成させるやり方。

前者は工業的、後者は工房的とも言えるかもしれません。

これまでオーダー家具と言えば後者の工房的なところがその職域を担ってきた、建築業者が窓口になっている事が多い。
一方、工業的なところはハウスメーカー、家具メーカーなどがあり比較的大きいところが多い。

それぞれに一長一短がありどちらがいいとは一概に言えませんがその違いを工房的、と工業的に分けて違いを整理してみます。

工房的

  • 道具にあまり設備投資が必要でない。
  • 制作物の自由度が高く様々な対応が可能
  • 細部の設計図などは必要なくその分労力を省ける

反面、加工に多くの時間が必要、打合せに時間がかかり「おまかせ」となるところも多い。

工業的

  • デザイン、設計、工作機器の操作と言った技術が必要で手間もかかるが加工そのものは正確でスピーディーに作れる。
  • 普通なら搬入が無理な大きな壁面家具もノックダウン方式(組立て)で作ることが可能
  • CAD技術を使いお客さんとの打合せが綿密にできると言ったこともある。

ウチはと言うと設備は工業的、規模は工房的、中途半端なところに位置してる

現在、遠くで行くことの出来ないお客さんにい壁面にピッタリのオーダー家具や本棚を作ることに挑戦中。

日本の木工ボンド事情

ネットでタイトボンドを知りこれは良いと思い買って調べてみた。

タイトボンドはそれなりに性能は良いと思うけど私が期待してほどでは実際無かった。

ネットでのタイトボンドの情報はホームセンターで販売されている木工ボンドを対象に比較していると思う。

このボンドは日曜大工や大工さんが使いやすようにわざと粘度を上げ、乾燥後もベニヤの凸凹に馴染みやすように柔らかいタイプにしているので家具作りにはそもそも良くない。

過去に接着剤メーカーの人とも話して見たが、酢ビでも水に比較的強いものや乾燥時間の短いもの長いものいろいろ会ってその種類は数百種にもなると聞いている、中にはタイトボンドと同じようなタイプもある。

ただ問題なのはほとんどが20リッターのものでしか買えない。(残念!)

これはこれまでの産業構造が、やれ作れ!モット消費しろ!といった経済成長期から適正消費時代に、まだボンドメーカーが対応できていないことの現れと思う。

横接ぎについても日本ではフィンガージョイントを良しとしているが接着面を多くすると言う考えだけれど切ってみればわかるけどこれは案外はずれやすい。

完全な面を作ってフラット面張り(いも張り)の方が単純だけど強力に接着できると考えています。

Finlandの集成材工場では水のようなシャバシャバの接着剤でつけてるがバレてるのは目にしたことがない。

日本ではボンドの接着力に頼る傾向があるが横接ぎはボンドの性能も重要だけれど一番重要なことは完全な面作りだと私は考えてる。

ボンドの力だけで着けるとそれなりに着くが2、3年ほど経つと違いが出る

強い接着には完全な面作りと、次に均等で強い圧力、次にボンドの接着力、この3つが不可欠と思う。

タイトボンド テスト結果

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接着して翌朝はみ出てるボンドの様子を見てみた。

タイプ†、
薄茶色半透明で硬度はやや固め

タイプ†
薄黄色半透明、硬度はタイプ†とほぼ同じ

この後小削ぎ落したが案外簡単に削れた。

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その後、接着板の両端を2mm程度に切落し、割ってみた

ココで接着面から割れては問題ありだけれど、
それは見当たらなかった

   テストの現時点の私感は次の通り
私はこれまでの経験から固まったボンドの硬度、強度などから感覚的に見ているので科学的根拠は全くない。

接着力
一般的酢ビより強力ではあるが2液性の水ビには負けてる。

使いやすさ
乾燥時間、接着後の加工処理すこぶる良い感じ

耐水性
これは現時点ではなんとも言えない。

総括
酢ビと2液性水ビの接着剤の中間に位置すると思う、酢ビが1、水ビが10とすれば4と言った所だろうか????あくまで私感
横接ぎは針葉樹30mm厚までならいいが、それ以上の厚み、また硬い広葉樹では少し不安は残る。(使わないほうが無難)
それにしても使い勝手がいいのでこれから積極的に使って行こうと思う。

タイトボンド†

 

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粘度、使用感、初期乾燥・・等タイプ†とほとんど同じ

 

これは新しく買ったパイプクランプで締めてみた。

ポニークランプではないが安かったのでこれにした。

使い勝手はすこぶる良い、締め付けも良い感じ

ただ水道管3/4のメッキタイプが品切れのため黒タイプにしたけど・・・・

何度拭いても黒い物が手につく、これはいただけないな、今度はメッキタイプにしたい。

タイトボンドタイプ†

 

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タイプ†の粘度は酢ビボンドの比べると中くらいに位置する。

 

酢ビボンドと言ってもその種類はたくさんある、ホームセンター等で見るコニシの木工ボンドは大工さん向けでベニア板に貼りやすように粘度が高め、それに比べるとタイトボンドは柔らかい。

使い勝手は良い硬さをしている

今まで使ってる酢ビとほぼ同じ

エアーの圧力で付けてみた。

タイトボンドのテスト

 

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タイトボンドのテストをしてみた。

 

パイン集成材でタイプ†とタイプ†

はみ出たボンドを触ってみて初期乾燥は20分ぐらいと見た、一日置いてはみ出た部分の硬さを見てみたい。

 

タイトボンド

 

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アメリカ製のボンドで一般的木工ボンドに比べ水に強いらしい。(ネット情報)

 

左からタイプ†、タイプ†、ウレタンビニル、小さいのが瞬間接着剤

ウチではこれまで酢ビ系の低粘度、超速乾ボンドを使ってるけどボンドはダボに一滴程度使うだけでテーブル天板等の横接ぎにのみ2液性のウレタンビニル(水性)を使っている、一般板材は集成材を使い、その他枠組みは組立式が多く 、接続には金具仕様の物が多いためボンドの使用料は極端に少ない。

それなのにこれまで手に入るものといえば20リットル入の大きいものしかない、大きな工場ではいいのだけれど我々のようなところでは多すぎる。

小分で売られているのは一般ホームセンターで手に入るボンドしかない。

タイトボンドはそうした小さな木工所むけに小分けで本格的はボンドを出してるようです、少し割高ではあるが別注家具屋には持って来い。

使用感は何度か使ってみてから書くことにする。

木工ボンドと木工クランプ

 

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最近はYouTubeで木工家と言う人たちの動画にハマってる。

 

朝から見てると1,2時間なんかはすぐ過ぎてしまう、チョット問題!

家具作りは元々手工芸として始まり工業的に発展をしてきた歴史がある。

自分はいきなり手工芸的な作り方を飛ばして、工業的な作り方から入ったので厳密に木工家とは言えない立場。
個人で家具作りをされてる方の動画やブログは新鮮で面白く、勉強になることが多い。

ウチでも最近はメーカーと言う立場からオーダーメイドでの家具作りに切り替えてるので、工房的作り方を大いに取り入れてる。

そこで出会ったボンドと木工クランプを早速購入してみた。

販売ルートが違うらしく出入りの業者は取扱いがなくネットでの購入となった。

テーブルプレスに油引き

 

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今年も梅雨に入ったのでテーブルプレスに油を塗っていおいた。

 

このテーブルは特注で作ってもらったけど横接ぎから組立て・・・・等、実によく働いてくれる。

梅雨になると定盤がサビを出してくるので油をなじませて錆びないように心がけてる。

 

3段引きレール取付け方

 スライドレールはキッチリ取付けるには案外難しい、目地が不揃いになると不細工

三段引きとは引き残りのない箱が全部出てくるタイプのレールのこと

YouTube

最近 ホームページやブログに動画を載せてる人が多いみたい・・・でウチも積極的に使おうと思う。

今更と言われるかもしれんけど・・・今までYouTubeを見ること全くなかった。

テナわけで昨日はじめていろんな動画を拝見した。

主に木工系のモノを中心に見た木工と言っても素人さんからプロまで、とりわけプロになりかけの素人さんの動画が面白かった。

笑ってしまうんものから感心するものまで時間を忘れて2時間ぐらい見てしまった。

確かに木工は創意工夫が重要でそのアイデアは人それぞれで実に面白い。

三段引き引き出しレール

YouTubeに動画をアップしてみたこれはテストです。

見積りデザイン図の有効期限は2週間

ウチではお客さんとの確認のため見積りデザイン図と言うものを出してます、有効期限は2週間と短めです。

何でか??

以前、見積りデザイン図を出してから何の連絡もないまま数ヶ月、場合によっては半年以上してから注文してくる人がいて困った。

何でかというとサイズオーダーやオーダーメイドは個々のお客さんごと内容が違いどれも同じでない上、細かな約束事がある、その内容すべてデザイン図に書き込めるわけではないので覚えておく必要が有る。
そんな訳であんまり時間が経つとそう言いた細かな約束事がボヤけていまう数ヶ月経ってしまうと、うろ覚えで自信が持てなくなる。

すべての事を書き記しておけばいいのかもしれんけど、みんな書き込むとデザイン図が字だらけで見づらいし、感覚的な事や書き込めないものもある。
まだキャンセルかもしれん段階であんまり手間は掛けたくないこっちの事情もある。

毎日新しいデザイン図を描いてる者としては覚えておくのは2週間ぐらいが限度で新しいお客さんのためにもそれ以上は忘れるようにしてる。

2週間以上検討期間が必要な方は申し出ていただければ保留にしておきます。

そんなわけで的確なモノをお届けするためにも見積りデザイン図後の変更はお早めに。

引き出しレール

 

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3段引きの引出しレールを取付けた奥行きが300mmなのでレールの長さ250mm

 

この様な奥行きが浅い引き出しにはレールを付けたほうが引出しの開閉時の落下防止に良い

レールの目地合わせはけっこうシビア0.2mm狂うと左右上下が合わなくなるので案外難しい。

下駄箱

 

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パイン材の玄関収納

 

上部は上に乗せ吊り戸棚になる予定
2500mm以上高さがある

取っ手はアイアン黒

 

 

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記述者ー三谷正昭


1953年3月大阪生まれ
プロフィール
-好きなこと-
歩くこと、サイクリング、 仕事
-得意なこと-
壁面にピッタリの本棚作り
『岡山移転から