私はオーダー家具の見積りの依頼があると一番初めにすることはデザインの作業です。
「デザインの作業」仮想制作
デザインの作業に入ると、一度、頭の中で木を切ったり、削ったり、ジョイントしたりと実際に作るときの作業と同じ事を仮想空間の中で仮制作し、一旦完成させます。
最初はピントがあいませんが、経験を詰めばテレビで見るように細部までハッキリ見えるようになります。
その後、同じく仮想空間の中でゆすったり、たたいたり、剛性や使用に対する問題点を想像力でテストし最終にデザイン図とし描き出します。
(この作業を私は下書きDessin+ingデザインと呼んでいます)
完成までの流れ、イメージ⇒デザイン(仮想作業)⇒デザイン図⇒設計図⇒制作⇒完成となります。
このようなデザイン(仮想制作)は実際に作った経験のある者でないとなかなかできません。
デザイン図と言えるものはこの「デザインの作業」を経たものだけです。
そして、このデザイン図を描ける者をデザイナーと呼びます。
西欧、私の知る限りのフィンランドなどでは制作現場におけるこのデザイナー権限、地位は非常に大きく、ある意味会社の社長より、ずっと上に有ります。
この土壌が良いデザイナーを育むようです。
記述者ー三谷正昭
1953年3月大阪生まれ
歩くこと、サイクリング、 仕事
壁面にピッタリの本棚作り