デザイン図がなくてもモノを完成させることは可能です。
但し、他の人に説明しようとすれば何らかの絵図は必要となります。
それには大きく分けて2つのタイプがあります。
- 「イメージ図」自由な想像図。(不確定要素を含むあいまいでデザイン前のソフトな状態)
- 「デザイン図」作ることが裏打ちされた図。(あいまいなモノを含まないハードな状態)
この線引きがあいまいで同じように取り扱われているケースが多いようです。
一見、同じように見える図ですがその中身は全く違います、デザイン図は図に書き込めない作るための情報がたくさん含まれており全てを描き込めば図は文字や数字で埋め尽くされ図として見づらくなりため、割愛した状態で図にまとめます。
デザイン図とはまだあいまいな状態をデザインと言う作業を経て現実のモノにつなげるための図です。
デザインを始めた段階から作ることはすでにスタートしていてあいまいなモノの入る余地のないハードなモノなのです。
作ることが出来ない人の描いたイメージ図をデザイン図と言っちゃダメ!
これをデザイン図などとと言うからデザインとは、「発想、センス,アート」に誤解されています。
確かにその要素の含まれることもありますが、それは後付の見方でデザインの本質とは違います。
ある時テレビで、たくさんのシステムキッチンをデザインしてきたと言うある著名なデザイナーが
「私は実際に作ったこともないのに本当のデザイナーと言えるのかなー」
なんて苦笑いしながらつぶやいていました。
それは言えません!
確かによく勉強されているようでさながらシステムキッチン学者のようにも見えましたが、デザイナーとは違うと思いました。
呼ぶとしたら「システムキッチン研究家」「イメージプランナー」とでも呼んだほうが妥当でしょう。
たまたま制作依頼を受けたところが優秀だったため、その方を助け良いものが完成してたのでしょう。
仕事さえあればなーんだってできちゃうのが日本の職人(メーカー)なのです。
ただ、デザインが何なのか?どこに有るか、誰が作ったか、責任者は、・・などがあいまいのままです。
これでは本当のデザイナーは育ちません。
記述者ー三谷正昭
1953年3月大阪生まれ
歩くこと、サイクリング、 仕事
壁面にピッタリの本棚作り